2015年3月4日水曜日

2015春 大山南北縦断&振子沢BC

埋もれた駒鳥小屋にて
私はいつになったら,振子沢を華麗に滑走することができるのだろうか?でもいいのです。雪まみれになりながらも,次こそは!と,泥臭く挑み続けるこの修行のような苦しさが,私の最高の楽しみなのです。天気予報は15時から雨模様。ハード&タイトな行程でしたが,皆さんのおかげでいい山になりました。ありがとうございました。

①日時:2015.3.3(火)
②場所:大山(元谷~振子沢~木谷)
③メンバー:N,Mt,Mr,Ya,As,Tn,Mk
④行動記録:
大山寺(7:00)→元谷(7:45)→上宝珠越(9:00)→振子沢源頭部(11:00)→駒鳥小屋(12:00)→鳥越峠(13:30)→木谷登山口(14:00)→奥大山スキー場(14:15~15:00)
⑤行動概況:
スキーを背負って
今回のリーダーを務めさせていただくことになり,時間をかけて綿密な作戦を立てた。同じ年代で形成されたパーティほど,大きな声と責任で,的確な指示を出さねばならない。と,前日より気を引き締めて臨む。大山寺より元谷まではザックにスキーを付けて上がる。そこから上宝珠沢の練習ルンぜまではシールで登り,またザックにスキーを付けて上宝珠越をめがけてツボ足で直登する。最初はズボズボはまるが,上部に上がるにつれ雪は締り,抜け口はガリガリアイスに変化していた。バリエーションはその字のごとく,刻々と状況が変化していく。一歩手前までは安全だったのに,その一歩を踏み出したことで,急激に危険な状況に追い込まれることがある。変化を感じたときには,テラスを作り,ザックをおろしてストックをピッケルに持ち替え,アイゼンを装着する。「これくらいなら行けるだろう」という心を自制し,より安全を確保しながら上がることの大切さを,全員で共有できたと思う。上宝珠越で登攀具を装備し,カチコチのルンぜを縦走路目指して登っていく。
大山のアルプス 振子沢
バリエーションで重要なことは,装備や体力などはもちろんのことだが,円滑な動作で準備ができる「ルーティーン」を体得することではないだろうか。一動作三作用という言葉を頭に置いておくとよいと思う。装備を装着しながら,次の行程の打合せを行い,行動食を摂取する。使った装備を奥にしまい,今使うものを装着し,次に必要なものを予測してザック上部に備える。頭で理解したことを,体に染みつけた「ルーティーン」にするためには,繰り返し訓練するしかない。何度もスキーを取り外させたり,ロープを畳ませたりと,めんどくさいことを多々お願いしたメンバーには誠に申し訳ないことをしたが,円滑な所作が,より安全な登山に結びつくことを感じていただけたなら,とても嬉しい。話は戻って,いよいよ振子沢にドロップするのだが,先までのカチコチアイスが頭にあり,少し嫌な感じがする。斜度は快適で怖さはない。沢の底までエッジを効かせて降り立ち,壮大な景色に感動する。何度か転びながらも,ほろ苦いスキーを満喫した。地獄谷に降りた時には,重たい雪で太ももがパンパンになり,どっと疲れがのしかかってきた。天気予報通り天候は荒れ模様となり,1405ピークを回避し,全体で鳥越峠を目指す。先導はサブリーダーのNに任せた。任せたのに,鳥越峠と同じ高度まできたとき,尾根をトラバースすることを私が決める。私の今回の山行で,一番反省すべきところである。これから進むルートの確認を地図をもってするべきだった。そしてこの情報を全員がもって臨むべきだったと深く反省する。悪天候の予想されるときに,トラバースは絶対にいけない。先行してくれたサブリーダーのN,Mrが雪崩の危険性を察知し,安全な尾根へメンバーを誘導してくれた。雨はふわふわした雪となり,30㎝の積雪を確認する。何が起こってもおかしくない状況へ,私がミスリードしたことを猛烈に反省する。鳥越峠の下部は,両側からの雪崩の危険性が高い。くれぐれも注意をしたいところだ。鳥越峠から木谷にかけては,柔らかい新雪でスキーがクルクル回り,メルヘンチックに雪の付いた木の間を,するりと抜けていく。スキー部隊は,振子沢でいまいちだった悔しさを,ここにぶつけるように華麗なターンを決めた。スノーシュー部隊も,オンタイムで到着し、8時間に及ぶ南北縦断を無事に終えることができた。今回のメンバーは誰でもリーダーとして山行できると思う。いや,していかなくてはならないと思う。ほかのメンバーからサポートを受け、実践,計画,反省を通して学べることはあまりにも大きい。例会で,山行計画をぜひ発表していただきたい。私は喜んで協力させていただきたいと思う。又,今回の山行での反省点をコメントにて忠告いただけると嬉しいです。次も,よろしくお願いいたします。

10 件のコメント:

  1. いい山されましたね。Nから入山のメールをもらい,高い所から大山を眺め,皆さんの行動を想像してました。会員が7名も集まり,山スキーありのロングラン,久々YCC的(というより私が好きな)山行に対して羨ましいというより嬉しく思いました。
    これからこのメンバーがYCCの核になりますね。代替わりを感じるようで少し寂しくもあります。

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    1. 我々に,いつも寛大な優しさを下さり,心から感謝しています。まだまだ,教えていただきたいことがたくさんあります。キノコとか・・・代替わりなんて簡単にさせませんよ。って私が言うのも変ですが。来週からのTの山行,日程が合えば参加させていただきます。みんな,楽しみに待っていましたよ。よろしくお願いいたします。

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    2. Mkに同じくです。
      休みが合えば、ウォーキングからT山行に参加します。
      まだまだまだまだ、山は深く経験が足りません。

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  2. 視界不良、位置同定はできない、鳥越カールの中にいる。1番簡単なのは、主尾根に上がってしまう。主尾根に上がってしまえば、高度だけで現在位置がわかり、主尾根のボトムに下りると、そこが鳥越分岐。高度を上げても絶対に大丈夫。
    なんて、夏道を外した超本人が言っています。 ごめんなさい、 冬なのでお許し下さい。
    今回の山行も、いい山でした。
    鳥越トラバースが1番楽しかったです。
    ありがとうございました。
    次回からは、皆が地図に穴が空くほど眺めて参加しましょう。
    スキー担いだ隊列がカッコいい、その最後尾で、笑顔で今回もチョコブラウニーが美味しかった。

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    1. Nの言う通り,あのまま尾根を1405Pに向けて行くのが正解だったと思います。あと高度120m上げると尾根に出て安全でした。当初の計画も1405を通るルートでしたので,冷静になれば判断できたはずでした。反省してます。ごめんなさい。今後は,新しい判断をしなければならない時には,全員集合し地図を広げて確認しましょう。それよりも早い時点で,まめに相談させていただきます。以後気を付けますので,今後ともよろしくお願いいたします。三鈷東谷&東壁はNのリードで,連れて行ってください。よろしくお願いいたします。

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  3. 昨日はお疲れ様でした。
    まずは本山行を計画してくださったMkに感謝します。
    非常に充実した内容であったうえに、同世代のメンバーといろいろ話すことができたのでとても満足しています。
    自分の中で今回の反省点は読図です。駒鳥小屋→鳥越峠→木谷登山口までをどのようなルートで進むのか把握できていなかったので、ただ、他のメンバーについて行くだけでした。
    今後はしっかりとルートを把握できるよう常に地図を見ながら(現在地および進むべき方向の把握)行動し、パーティの一員として適切な意見を述べられるようにしたいと思います。

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    1. 昨日はありがとうございました。各自が自分を振り返り,いい山を重ねていけることをとても嬉しく思います。Mtのリーダーの山にも参加させていただきたいです。一度,ご検討ください。今後ともよろしくお願いいたします。

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  4. YCC, As
    同時登攀・氷上のアイゼン歩行・雪の大山縦断・振子沢滑降(これは雪と戯れただけか・・・)等々,今回もまた私にとっては初物尽くし且つ最高の山行でした。メンバーの皆さん,お疲れさまでした,そしてありがとうございました。
    所作・体力面共に個人的な課題は多々あり,またリーダーMkの反省の弁もありますが,この山行の成功は,メンバー構成とルートを熟慮したリーダーMkの綿密な計画及びサブリーダーNの圧倒的な引っ張り,並びにメンバーMt,Ya,Mr,Tn個々の能力の結晶に他ならず,本隊に加われたことを光栄に思います。
    今回の反省点であり永遠の課題とも言える状況判断とルートファインディングにはこれからも強い意識で主体的に取り組み,早い段階で付いて行くだけの山行からの脱却を目指しますので,皆さんご指導よろしくお願いします。
    ちなみにこの度の山行で私が最も反省している点はアイゼン装着の際,リーダーMkに大きな声を出させてしまったことです。リスクを軽視した行動,軽率でした。リーダーすみません。

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  5. 勤務形態が違うため,なかなか同行できないことが多いのですが,わざわざ有給をとって参加してくださりありがとうございました。嬉しかったです。前から私が,後ろからはNが,檄を飛ばしながらの宝珠尾根は最高だった?アンザイレンしたパートナーと,上がった時の握手は格別ですね。長時間の山行はそれだけでリスクが高くなるため,装着のタイミングを合わせないと時間のロスになります。時間のロスはリスクだと私は思っています。あの日,別山に見えていたパーティーは,午後からの荒天で下山できなくなりビバークをしたようです。私たちもそういう状況での山行でした。行動停止中に隊がばらけると,行動の指示もできなくなります。出発前のミーティングで言い忘れた私の不手際ですが,今後は,先導が行動停止した時には必ず何かしらの意味があるため,ばらけずに集合するようにしましょう。とは言え,反省することが明確になることは,とても良いことだと思います。反省しながらも,メンバー全体の体力も気力も十分で,素晴らしい山ができたと思います。反省点も含め,危険を回避し,全員無事に計画通りの山行ができたことに大変満足しています。Sのアルパイン,Tのバリエーション,Mjのクライミング,Mmの講習会など,YCCにはエキスパートな先輩方がたくさんいらっしゃいます。胸を借りて,ますますスキルアップに精進してください。そして,鳥山協のヒマラヤにチャレンジしてください。

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  6. ホントに素敵な山行でした。
    Mkリーダーが反省コメントを要求するから、皆絞り出してますが。
    笑いの絶えない山行で、大山アルプスここにありっ!最高の山行でした。
    経験をして反省をして一つ強くなる。
    そろそろTのくれた、ハンデも終わりに近づきましたが、大山の深い雪で鍛えられましたか?
    大山アルプスの綺麗な季節は、これからです。
    Tのウォーミングアップが終わったら、Mkより怖いですよ。

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