今年の目標とする山と日程を決めた。今の自分じゃ厳しいので出発までそれに向けたトレーニングに集中することにした。今シーズンは大山北壁でトレーニングをしまくろうと思っていたら,休日と天気が見事に噛み合わず気づけば大山に1度も登ることなく春がやってきた。本厄恐ろしい・・・今は大山の残雪を楽しむ余裕はない,大山に雪がないならあるところに行きますか。正月に下見した八ヶ岳の数ルートへ行ってきました。
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大同心大滝 |
①日時:2016.3.21(月)~23(水)
②行先:八ヶ岳(大同心大滝・横岳西壁中山尾根・赤岳西壁主稜)
③メンバー:Fu,会員外(1)
④行動記録:
【3/21】美濃戸口(10:00)~(12:40)赤岳鉱泉(14:30)~(15:00)大同心大滝~(17:30)赤岳鉱泉
【3/22】赤岳鉱泉(7:00)~(7:30)中山尾根~(8:20)取付~終了点(15:00)~(16:00)地蔵尾根~(17:20)赤岳鉱泉
【3/23】赤岳鉱泉(5:50)~行者小屋~文三郎道~(7:30)取付~(11:50)赤岳~文三郎道~(13:50)赤岳鉱泉~(16:00)美濃戸口
⑤行動概況:
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中山尾根取付 |
【3/21】ろくに山を歩いてないのにテン泊装備,アイスクライミングもバリエーションも登りたい欲張りプランで装備が重すぎる。赤岳鉱泉に到着する頃にはもうくたくた。時間と体力的に当初予定していた滝にアイスをしに行くのは厳しく近場の大同心大滝でいってみる。陽当たりの良い滝だったので氷が緩み落石もあり危なかったので下部を1ピッチ登り懸垂下降で戻る。
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高度感たっぷり |
【3/22】雪山バリエーション初級と言われる別山を登攀してからチャレンジしたかったけど・・・初級をすっ飛ばし中級とされる横岳西壁中山尾根へ。取付に着くと,目の前に岩壁が広がる。計画書には雪稜登攀と書いたはずだけど,見る限り雪というより岩だ。先行パーティがグローブをして登攀しているのを見てお勉強。自分たちも取付くが初めてグローブをしたままとアイゼンをはいてのクライミングにグレード的には5.7,8くらいなんだろうけどなかなか登れない。グローブだと岩を持った感触が分からずで最終的には素手での登攀に。手が凍え,息で温めながら難所を抜けたらすぐにグローブをはめる。結局グローブをするのはビレイをする時だけで、後は素手か薄手のウールグローブでの登攀となった。風もあり寒かったが陽も当たり天気が良かったから素手になれたがもしそうでなければ撤退だったかも。グローブでのクライミングの練習&適切なグローブ選びも必要だと感じた。グローブをしたまま登攀してた先行パーティは凄いなと思った。全7ピッチ。結局は岩に多少の雪と氷がついたマルチピッチクライミングだった。厳しい箇所は巻くこともできたようだが全部巻かずに登攀した。厳しかったがアイゼンでのクライミングの良い勉強となった。さすが人気ルート。岩に前爪のための足場が道標のように続いていた。冷静に足場を確認すれば登れる。
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赤岳主稜全体,取付は写真中央 |
【3/23】本当なら初級の赤岳主稜を中山尾根の前にしたかったが,時間の都合上こうなった。グレード的に昨日を思えば楽だろうと思うも,3日目は陽もなく風も強い。そして何より2日目で靴擦れしてしまい,取付までの急斜面に足が痛くて苦戦したが,取付に着けば後はやるしかない。出だしのチョックストーンが核心とあったが思ったより難しくない。そこからは寒さとの戦い。素手なんか無理。寒さで気持ちに余裕もなくなり,思ったように行動できず何度か注意される。支点の構築にしてもビレイにしてもどんな状況下でもスムーズにできるようにしておきたい。中山尾根に比べたらクライミング要素は少ないもののグローブをしたままのクライミングは緊張した。アイゼンをきかせ足で登るよう意識しながら登った。先行パーティ2組がいて待ち時間ありかと思ったが,待ちも良い具合にかわせ順調に赤岳山頂まで登攀することができた。
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赤岳主稜終盤,バックは阿弥陀岳 |
脆い岩質で前後に別パーティがいたので落石など気を使った。下山は登攀した赤岳主稜がよく見える文三郎道から。ご褒美にと赤岳鉱泉のラーメン(14時半まで)のために急いで下山した。
⑥その他:
・念のためにと持っていったカムが予想以上に役立った。中山尾根の正規ルートの厳しいクラックもカムがなければ巻くしかなかった。
・岩のグレードはクライミングをしていたら問題ない程度。結局はグローブ核心だった。経験を積むしかない。
・もっと近かったらいいのにな。
・結局,Tが考えてくれた冬の大山計画は1度も行けなくて申し訳なかった。けど,別のとこにはいっぱい行くから許してくださいね。
充実した山行良かったですね。相変わらず貴女の行動力には頭が下がります。
返信削除次からYCC会員としてみんなを連れて行かないといけないよ。そろそろN川も入会かな。
本厄かい…このところアイスに邁進の集中、見事です。「馬鹿じゃないの?」と言われる人だけが向こう側に行く。
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