2014年8月2日土曜日

2014夏 北アルプス(高天原温泉周辺)

Ysとバッタリ
初めて北アルプスへ訪れた際に出会った方に聞いた日本最後の秘境・雲ノ平,2日歩かないと辿りつけない秘湯・高天原温泉。秘境秘湯と聞いてワクワクするのは私だけ?どうせならその周辺の山も楽しみたいバリエーションも歩きたい同じ道は歩きたくない,とよくばり周回プランを考えていたら4泊5日の山行計画ができてしまった。歩くしかありませんね。

①日時:2014.7.27(日)~8.1(金)
②山域:
北アルプス(薬師岳・雲ノ平・高天原温泉・水晶岳・鷲羽岳・三俣蓮華岳・黒部五郎岳)
③メンバー:Fu,会員外(S,Y)
④行動記録:
【1日目】松江(11:00)→徳光PA(20:00)
【2日目】徳光PA(4:30)→折立(7:30)→(10:59)太郎平小屋(11:25)→(13:10)薬師岳山荘(14:10)→(15:08)薬師岳(15:20)→(16:00)薬師岳山荘
【3日目】薬師岳山荘(5:33)→(6:42)太郎平小屋(6:50)→(8:35)薬師沢小屋(8:55)→(11:39)雲ノ平山荘(13:12)→(15:40)高天原山荘(16:10)→(16:28)高天原温泉(17:25)→(17:40)高天原山荘
【4日目】高天原山荘(6:01)→(6:15)高天原温泉(7:49)→(11:35)温泉沢頭(11:50)→(13:19)水晶岳(13:51)→水晶小屋(14:25)
【5日目】水晶小屋(5:35)→(6:49)鷲羽岳(6:56)→(8:51)三俣蓮華岳(8:58)→(9:56)黒部五郎小舎(10:30)→(12:40)黒部五郎岳(12:55)→北ノ俣岳(15:53)→(17:25)太郎平小屋
【6日目】太郎平小屋(8:06)→(10:21)折立→亀谷温泉→松江(23:59)
⑤行動概況:
秘湯・高天原温泉
予定している日程の天気予報は雨か曇り,遠征先を変えるべきか迷っていると天気がずれて月曜からしばらく晴れ予報。雨が日曜にずれたと喜んでいたけど帰宅して剱岳メンバーの4日目の日記を読むと・・・なんだか申し訳ないが快晴の中,折立をスタート。太郎平へ登っていると下山途中のYsに出会った。同じような行程だったのでルートのアドバイスをもらい薬師岳に向かう。薬師岳の大きな山容は今回の縦走中,ずっと景色の中で大きな存在感を放っていた。計画途中は周回ルートから外れるので登頂の予定はなかったが,日程を1日追加して登頂してよかった。2日目は秘境の地・雲ノ平へ。薬師沢まで下り赤木沢へ続く綺麗な沢の流れを横目に雲ノ平へ向かう。登った大体の方がしんどかったと言うこの急登,登ってみたイメージとしては下宝珠越までの急登を2時間登る感じ。上の台地へ着くと小屋まで続く長い木道が現れる。名峰たちに囲まれた雲ノ平,360度どこを見ても絶景,急登で疲れた気持ちも生き返る。のんびり絶景を楽しんだら,予定より早いペースだったので明日に予定していた高天原温泉へ下ることにする。後は下りだけと舐めていたが思った以上の急坂や足場の悪さに苦労し小屋に着いた頃にはクタクタに。この疲れは温泉で取るしかない,とお風呂の準備をして早速向かうこと10分ちょっと。硫黄臭が漂ってくれば今回の山行のメインの秘湯高天原温泉。混浴の開放感抜群の野湯としきりのある男,女湯の3つ。人前で服を脱ぎ,堂々と野湯へ入った若い女性も居たようだがそんな大胆なことは出来るはずもなく・・私は女湯へ。湯の華たっぷりの42度のちょうどいい湯加減の白濁の湯に2日間の疲れを癒してもらう。そのままだと硫黄臭プンプンなので入浴後はすぐそばの沢の水で流すのがいいかも。それでも硫黄臭はしますが。
温泉沢にて振り返ると薬師岳
翌朝も出発前に温泉に浸かり,温泉横を流れている温泉沢から赤牛岳から水晶岳の間に繋がっている尾根から稜線を目指す。今回山行の唯一のバリエーション。人気の山域だけど,この温泉沢は歩く人が少なく静かにこの秘境の地を楽しめるルート。前半は沢を渡渉しながら進み(地獄谷が歩ければ問題ない程度),後半の尾根はザレた浮石の多い滑りやすい道から始まり高度を上げていくにつれ岩稜帯が現れ落石に注意しながら登る。急登の尾根を登ること2時間半,快晴で日陰もないルートなので干からびそうだった。温泉沢頭(稜線上)に着いた頃には心底疲れ,この先の水晶岳まで歩けるか心配になる程だったが,雲ゆきが怪しかったので急いで水晶岳へ向かう。険しい岩稜帯を超えると水晶岳の山頂,登頂したら雲が晴れ青空が広がり,小屋も見え安心したので山頂でのんびりと歩いてきたルートや景色を楽しみ小屋へ行き食事が終われば疲労で即就寝。
黒部五郎岳のカール
翌朝,外を見るとガスって展望なし。こんな日もあるよね,と鷲羽岳へ登るとガスが一気に引き青空が広がる。ここで初めてブロッケン現象を見ることができた。山頂が3つの県の境でもある三俣蓮華岳を超え,黒部五郎の小屋まで一気に高度を下げる。小屋に着くと,夕方から翌日にかけて天気が崩れると聞く。黒部五郎小舎へ泊まるつもりだったが翌日の長い行程を雨の中歩くのはしんどいと思い,思い切って太郎平(あわよくば折立)まで行くことにする。標準タイムと今の自分達の体力を考えて夕方には到着できそうだけど,黒部五郎岳から先は水場も小屋もなくとにかく長い。気合を入れて出発するも,水晶岳からの疲労もあり,なかなかペースが上がらない。私達(Fu,S)の倍以上の荷物を背負ってるテント泊装備のYの先頭をしっかり歩く姿に自分のトレーニング不足ぶりが情けなくなった。中俣乗越辺りで赤木沢から登ってきたグループと遭遇する。ガイドさんは映画「岳」で主演俳優に登山の技術指導をしていた山岳コーディネータの方だった。ミーハーなもので・・いま思うと握手でもしてもらえば良かった。ふと歩いてきたルートを振り返ると朝出発した水晶岳が真横に見えた。今回計画していた周回ルートの半周を一気に歩いてきたんだな,そりゃ疲れるわと実感。なんとか北ノ俣岳を越えるとあと少し。
雄の雷鳥は初めて、元気も出ちゃう
そんな時に雄の雷鳥が現れ,私達の前を歩き先導してくれる。途中砂浴びをしたりこちらを振り返ったりとかなりサービス精神旺盛な雷鳥だった。子連れの雌と違って警戒心が薄いのかな?そうしてるうちに小屋へ着き,食事をしていると急に土砂降り。翌日は雨に降られながらの下山だなと翌朝を迎えると・・なんと快晴。雨が降ると思ったので2日間で予定してたルートを1日で頑張って歩いた訳だけどまさか晴れるとは。最終日は時間がたっぷりだったので出発時間を遅めにして太郎平小屋恒例のラジオ体操を一緒にしてからのんびり下山しました。5日間行動中はずっと晴れ,山頂に行けばガスっていても晴れてしまう,目的の秘湯も2回も楽しめたし贅沢山行となりました。

5 件のコメント:

  1. 今時珍しい,優雅というか,ハードな大縦走だね。
    しっかり記事読ませてもらい,情景が想像でき,自分も行った気分になりました。大昔行った雲ノ平,高天原の記憶も少しだけよみがえりました。
    小屋泊まりは私やSiのように年をとってからだね,若いんだからテント持参で行かなくちゃ。もっと山に浸れるから。
    今年の夏は高天原方面に,会員Fu,Ysが行かれたようですね。私は皆さんが行かなかった薬師岳,赤木沢に今週末から行ってきます。

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    1. 軟弱者でして・・荷物の軽量化を優先して距離を歩くことにしましたがそれでも私の体力では厳しいハードな山行となりました。トレーニングを頑張ってYsのようにかっこよくテント泊で山に浸かりたいものです。

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  2. 優雅な大縦走お疲れ様でした。
    晴天の恵まれ、秘湯、雷鳥など盛りだくさんの内容でうらやましい限りです。
    4泊5日は無理だけど、自分も各山にいつか行けるようトレーニングに励もうと思います(第一弾は薬師岳への速攻登山かな?)。

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    1. 景色は優雅でしたが、私の歩きぶりは優雅とは程遠かったような・・・北アルプスは年に1度の楽しみなので詰め込みまくりました。YCCは速攻ばかり、その体力が羨ましいです。

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  3. とても魅力的な記事でした。
    また遊びに来ます!!

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