2016年3月8日火曜日

2016春 大山(三鈷峰北東ルンゼ)

ピークに真っ直ぐに伸びる左俣ルンゼを登攀した
当初は弥山尾根西稜参考の予定であったが,前日の雨によって北壁のリッジのシーズンは終わりを告げた(泣)。
そこで,まだ雪のあるルンゼを登ろうと,前から気になっていた三鈷峰北東ルンゼへと転進した。
①日時:2016.3.7(月)
②行先:大山(三鈷東谷~三鈷峰)
③メンバー:Mk,Oe,Mr
④行動記録:
スキー場P(6:45)→宝珠山(8:00)→東谷(10:00)→北東ルンゼ取り付き(11:15)→左俣ルンゼ登攀開始(12:10)→稜線(13:54)→三鈷峰山頂→(14:30)→大山寺(16:30)
⑤行動概況:
所々芝生の出たスキー場を,宝珠山に向けて歩き始める。車での移動中は数メートル先も見えない濃霧だったが,ここまで高度を上げると見事な雲海が広がり,大山も神々しい姿を見せてくれた。
藪から出るとご覧の風景が!
宝珠尾根より東谷へと下降を開始。気温の上昇と前日の雨で,ど腐れ雪で埋まりながらも,途中懸垂下降3ピッチで東谷出合へと出た。
沢は思ったよりも出ていて,残雪を繋いで渡渉をしつつ取り付きへと向かう。
しばらく歩くと三鈷峰の全貌が見える地点に出たので,どこを登るか話し合う。三鈷峰とのコルへと続くルンゼは雪が上まで繋がっていて,登りやすそうだが,単調すぎる。
見るとその左側にピークへと真っ直ぐにのびるルンゼがある。ただ,上部がどうなっているのかその位置からは見えないので取り付きまで行って判断とする事となった。
落石とデブリの少ないルートで取り付きまで移動し,改めてルンゼを観察する。
大屏風とMk,スケール感のある風景です
右俣は斜度も緩く,やはり単調な印象を受けた。相変わらずの腐れ雪なので,このルートを選択するとロープを出さなくても登れてしまいそうである。
左俣は斜度もあり,上部がブッシュになっているものの,雪は繋がっているようだ。迷うことなく左俣ルンゼを登攀することに。
最初は,アイゼンもロープもいらないグサグサの雪なのでそのまま登り,ルートの中ほどでロープとアイゼンを装着し,コンテで進む。ブッシュ帯からはスタカットに切り替え,3ピッチで稜線へと出て,藪から頭をヒョッコリ出すと青空をバックにした大山の絶景が出迎えてくれた。その後,藪漕ぎを交えて三鈷峰山頂へ行き中休止して,上宝珠沢経由で大山寺に帰着した。
今回の山行はOeのバリエーションデビューだったが,懸垂下降あり渡渉ありヒドゥンクレバスありの豪華絢爛な1日でした。東谷ルートは,ぜひ他の会員の皆さんにも行ってもらいたいルートです。三鈷峰の見方が変わると思います。

4 件のコメント:

  1. 昨年はN,As,Ysと北東ルンゼ単純ルート?を登った。
    単純ルートではなく変化をつけたルートを考えるなんて,進歩している,頼もしい。独創力は山はもっと楽しくさせる。
    もう一本三鈷峰北稜に続く細いルンゼも面白いと思うけど,雪残ってた?
    三鈷東谷方面は人少ないのが良いのです。

    返信削除
  2. 細いルンゼも雪は切れ切れながら、なんとか付いていましたが、大規模なデブリ跡と激しい落石の巣で危ない匂いがしてました。
    雪が締まっていたなら最高ではないでしょうか。
    来季のリスト入り決定です。

    返信削除
    返信
    1. 私も豪華絢爛な1日を体験したく,昨年の秋に最高だった「三鈷東谷~親指ピーク」を雪のあるうちに歩こう思います。
      厳しいかもしれないけど何とか歩きたい。

      削除
    2. 雪が少なく暖かいとはいえ,それでも大山北壁に,3月初旬で雪がなくなるはずがない。と,思っていました。早朝,雪の落ちた真っ黒な別山をみて,あきらめがつきました。色々なことが重なり,まいっていた自分もありましたが,転進した北東ルンぜはカタルシスを得た最高の山でした。昨年から東谷に偵察に行き,準備してたことが役に立ったように思います。Mr.Oeありがとうございました。

      削除