上高地を徳澤園に向け出発 Knのザックは優に20kを超えている |
上高地から徳澤園まで一緒に歩き1泊後,Knと私は奥又白池に,Siは徳本峠に(後記にSiメモ)。
山上の楽園は数あれど,奥又白池周辺は私の1番好きな場所のひとつ,「同じ所ばかりだな」と言われてもね…
前穂東壁のルンゼには残雪が岩壁にアクセントを付け一層の迫力があった。
大山夏山開きの時,前穂北尾根の話が出た。前穂北尾根に行くにしてもせめて奥又白池程度なら余裕で歩けないといけないのだが…
中畠新道分岐,雪渓は松高ルンゼ |
②行先:奥又白池(T,Kn)&徳本峠(Si)
③メンバー:T,Kn,Si
④行動記録:
徳澤園(5:00)→中畠新道分岐(6:30)→(9:30)奥又白池(11:05)→中畠新道分岐(12:50)→徳澤園(14:05)
⑤行動概況:
行動前日に上高地入りし,徳澤園まで歩く(T,Siは小屋泊,Knはテント泊)。
Knはアルプステント泊初体験なので快適に過ごしてほしかった。私の好きな場所,楡の巨木の下は石で囲んであり,そこは諦め,草のクッションのある場所を選択。徳澤園キャンプ場見渡し(5張り程度),一番良い場所に一番高価なテントが張れた事に密かなに優越感を持つ。
翌日はSiの見送りと「無理をしちゃダメ」の忠告を受け早朝5時に徳澤園を出発する。
自分としては最低限奥又白池まで,体調良ければ5・6のコル,涸沢経由で帰って来ようと思っていた。さらには北尾根の偵察も。
ゆっくり歩いているつもりなのに足は上がらないは息は切れ,不安がよぎる。中畠新道分岐で大休止,補助ロープは彼に渡し,さらにスローペースで登る事を決意する。
奥又白池直下 |
出発してここまで誰一人会うことなく,奥又白池から周囲を見渡しても人の気配は全くなかった。ここは下界の喧噪を離れた別天地であった。
奥又白池にて バックは北尾根,2人の間が5・6のコル |
せめてこの絶景をもう少し楽しみたいのと写真撮影に裏手の小山に上がる。前穂東壁はさらに迫力をもって迫り,5・6のコルは近くなったように感じた。トラバースして少し登れば行けるのにと未練がましく思いながらもアイゼン装着し雪渓を下りました。
奥又白池と前穂北尾根全景 |
⑥後記:
20年程前に集中登山登山三部作(槍ヶ岳,剱岳,穂高岳)と銘打ってバリエーション含めた集中登山を企画したことがあった。唯一穂高岳(前穂高岳北尾根)だけが宿題として残った。宿題を片付けるなんて聞こえは良いが,本当は行っていない所へ行きたいのだが…
「念願の徳本峠」文責Si:
ウォルター・ウエストンが絶賛した峠,一度チャンスがあればと思っていた徳本峠へ奥又白池に行くT,Kn両名を見送った後,ゆっくりと徳澤園を出発する。
一旦上高地方面に戻り,途中カラマツ・シラビソのうっそうとした白沢谷沿いの林道を行く。やがて傾斜が徐々にきつくなり谷沿いのジグザグ道,往年のアルピニスト達が歩いた峠道をあえぎながらコマドリの声に励まされ徳本峠へたどり着く。峠には昔から変わらない姿の古びた趣のある小さな山小屋,テン場には2張のテント,誰一人いない静かな峠,ほっと溜め息をついて前を見ると,前穂、西穂,奥穂高岳ジャンダルム,アルプスの山々… その前にどっしりと明神岳,ウエストンが「山並はどこからでも見られるが,この眺望に勝るモノは無し」と言っただけあり,思わず感嘆の声が出る。二度と来ることは無いであろうとしっかり脳裏に焼き付け,ウエストンの名ガイド上條嘉門次の小屋へ下山を開始した。
3日間ありがとうございました。
返信削除初の北アルプス山行、ソロテント泊は新鮮でとても楽しかったです。今までずっと行きたかった北アルプス…今回の山行でずっと近いものに感じられました。次回はピークハントもしたいですね。
私のわがままな急な計画に手をあげてくれたSi,Knには感謝している。
返信削除若く体力のあるKnにとっては楽勝だったろうに,私は予想通りきつい山でした。山は体力無いと何もできませんわ。
アルプス遠征、お疲れ様でした。
返信削除皆、嫉妬でコメントをためらっているんですかね(笑)。
Knへ
初の北アルプスが奥又白池とは、最高でしたね。
今度、案内してください。
Tへ
体力も必要ですが、やはり情熱が一番でしょう(YCC的には)。
次回の遠征は、ぜひとも一緒に。
お疲れ様でした。
返信削除3世代(?)山行が出来るのはYCCならではなのかもしれませんね。
knは今回の山行で正味分以上の経験値を得たでしょう。それがYCCの特権です。
先日久々ユートピアに行ったが,宝珠尾根までは一般ルートを外して派生尾根を上がった。
返信削除雨の中の超スローペース,初めての尾根,新鮮だった。
アルプスに行こうが帰ってくるのは大山である。
若者よ高みを目指しなさい。待ちの姿勢から主体的行動を。
「大山周辺を一番知る山岳会」看板を降ろさんといけなくなる。