1ヶ月ほど前,燕岳の登山口にある中房温泉が11月23日までの営業であることを知り,林道が車で通れるこの時期に,楽ちん北アルプスを計画する。しかし寒波の到来で暴風の中でのテント泊は困難であると判断する。燕山荘の小屋泊に切り替えるのは,労働者階級の私には費用的に非常につらい。費用対効果を考え,サブターゲットとして目をつけていた三嶺の山行に急きょ変更した。
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三嶺避難小屋まで続く霧氷 |
①日時:2013.11.11(月)~12(火)
②行先:三嶺(奥祖谷かずら橋~三嶺~名頃)
③メンバー:Mk,I(会員外)
④行動記録:
11/11(月)奥祖谷かずら橋(10:25)→丸石避難小屋(12:00)→中東山分岐(13:00)→白髪避難小屋(14:05)→休憩出発(14:40)→カヤハゲ(15:20)→三嶺山頂(16:15)→三嶺避難小屋(16:30)
11/12(火)三嶺避難小屋(6:15)→名頃(7:35)→アスファルトを歩き奥祖谷かずら橋(8:20)
⑤行動概況:
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朝は霧氷が一面に |
高速道路を下りると国道439号線をひたすら剣山方面に車を走らせる。深い渓谷の木々が見事に色づき,今年最後の紅葉に嬉しくなる。しかし,ひたすら続く「くねくね道」に三半規管がやられ紅葉など,どうでもよくなってくる。取り付きの奥祖谷登山口に着いたころは,2人とも青白い顔をしていた。思い返せば,この道中が,今回最大の核心部であったのではないだろうか。奥祖谷二重かずら橋登山口からは,丸石谷川沿いにつけられた登山道を,まずは国体橋まで歩く。よく整備されており,沢の景色は気持よい。国体橋からは,同じ景色のつづら折りの急傾斜が続く。ひたすら歩くと1時間ほどで丸石避難小屋のある分岐に出た。尾根に出ると,このあたりから風も強く,インナーグローブだけでは,指先が冷たくなってくる。シカの食害が進み,多くの木々が立ち枯れしている高ノ瀬(1740m)を踏み,中東山の分岐に出る。
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登山口の二重かずら橋 |
ここから白髪避難小屋までの笹原は,蒜山の笹原よりもスケールの大きさを感じた。このあたりで,普段なら三嶺の山容が見れるはずなのだが,霧に包まれ三嶺を見ることができない。白髪避難小屋にて昼食をとり,カヤハゲを踏んで三嶺の正面に立つ。山頂は霧に隠れていたが,その堂々たる山容に迫力を感じた。山頂までの約1時間はかなりの急登で,途中に鎖場がありとても楽しい。しかし,山頂直下はもっと急で,久しぶりに足が前に出なくなった。
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虹と紅葉 |
10歩進んでは立ち止まる。何とも情けない姿であったが,登り応えのあるタフなコースに負けまいと,岩にかじりつきながら山頂に上がる。山頂に上がると,そこはメルヘンの世界で,霧氷が登山道に立ち並ぶ木々を,アイスコーティングしていた。山頂でパートナーのIと固い握手をしてお互いの健闘をたたえあったが,指先がジンジンしていたためインナーグローブは外さなかった。風が強いため足早に避難小屋にて休息をとり,翌朝の見えるはずもない御来光に期待しながら19:00就寝する。翌朝は予想通りの天候で御来光はなかったが,霧氷が一面に広がるメルヘンの世界が再び現れた。名頃登山口に向かっては,山頂直下は急傾斜で,雪が多くつくと雪崩が起こる危険箇所でもある。しかし,そこもわずかで終わり,後はなだらかな林道歩きが気持よく,最後まで楽しませてくれる。だが,ひたすら長いので,最後はやっぱりトレランを楽しみ無事に下山した。それにしても,雪ではなく霧が凍るという世界は初体験で感動したが,とても寒かった。帰って,大山が初冠雪と聞き「え~!」と思ったが,今年の冬の厳しさを予見させるタフな山行となった。
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