2016年10月20日木曜日

2016秋 YCC新規HPのご案内

YCCのホームページがリニューアルされました。これから若人が大山の魅力を発信していきます。ご期待下さい。
私を山にのめり込ませた山,山の厳しさを教えてくれた山,もう行けなくなった山

2016年8月31日水曜日

2016夏 「YCC_山便り」総括

この投稿が「YCC_山便り」最後の記事になりました。総括と言っても感謝の言葉しか思い浮かびません。参考までに全期間(2011春~2016夏)でページビュー(PV)の多かった記事ベスト10,多かった年月ベスト3を挙げてみました。

・あまり山と関係ない記事が1番と2番,何故かわかりません。
・3番のマッターホルンは投稿直後1ヶ月でPVを伸ばしました。今後も読まれNo1になるでしょう。大山よりマッターホルンってことか。
・大山周辺では大山北壁,甲川がよく読まれました。
・最後の2ヶ月が年月ベスト3に入り有終の美を飾ってくれました。

①ページビュー(PV)の多かった記事ベスト10(8月末現在):
PV:735 2012夏 八東ふる里の森(アカショウビンと登山競技の閉会式)
PV:571 2013冬 スキー講習会           
PV:481 2016夏 マッターホルン・ヘルンリ稜 
PV:442 2013夏 御嶽山              
PV:438 2015夏 甲川三昧           
PV:428 2016夏 甲川(上の廊下)        
PV:425 2015冬 大山北壁(弥山尾根西稜)     
PV:400 2015夏 甲川(天王滝)          
PV:381 2014冬 大山北壁(別山バットレス中央稜) 
PV:371 2013秋 キノコ採り①:マイタケ      

②ページビュー(PV)の多かった年月ベスト3(8月末現在):
PV:8321 2016年7月
PV:8146 2014年1月
PV:6864 2016年8月 

③大団円:
2011春からスタートしたブログ,1年のつもりが6年も続いた。大山の大半も紹介し,ブログを見て多くの仲間も入会してくれた。ブログの使命は終わったようである。とりあえず2016夏で一区切りつける。たまには5年間の記録を振り返り大山周辺の奥深さ,素晴らしさを再認識してくれたらやってきた甲斐がある。
今後は若い人が新たな歴史を作っていってほしい。
YCCでの新たな出会い,山行,本当に楽しい時間でした。わがままな管理人の山行に付き合ってくれた会員たちに感謝してブログを閉じます。
寂しいな,寂しいけど,グッバイ!

2016年8月27日土曜日

2016夏 赤木沢アクシデント顛末記

準会員Oから「赤木沢アクシデント顛末記」が届きました。
大変面白い読み物?です。自分だったらどうしたのか?何故そうなったのか?いろいろ想像して読んでみて下さい。
ちなみに彼は国体山岳競技少年女子の優勝監督のキャリアがあり読図には精通しているのですが…
『赤木沢』この刺激的な山旅
~最上の楽園を楽しみ,その後に待ち受けた“落とし穴”について~
8月21日太郎平小屋を早朝に発つ。私としては,4時起床を目指していたが,出発時に確認すると3時過ぎであった。早いに越したことはないと思いながら,そのまま薬師沢に降りる。もちろんまだ暗い。空は満天の星。
薬師沢小屋6時到着。かなりの人出だ。黒部の沢に向かう人も1名ある。沢靴に履きかえて,そのまま出発。先行の御仁はかなり速い。とても追いつけないが,先方に姿が見えると安心だ。黒部川は水量が少なく渡渉も簡単であり,何度渡ったであろうか。少なくとも10回は下らない。それも一度ならずとも足を取られ,全身を水に濡らしたが,気温からすると何のこともない。人は面白いもので,渡るべきところはおおよそ先行者と同じとなることはうなずけるが,歩く河原も大体決まったルートとなり,先行者の濡れた足跡が残っている。
最後に高巻きをして赤木沢出合に至る。これまでにも見慣れた景観だ。少し中に踏み込むと,その魅力たる美しさが現れる。それは筆舌に尽くしがたく,この報告書のテーマともなりそうにないので、ただ“最上の楽園”とのみ記すこととする。
大滝に8時到着。T氏の言っていた5時間を少しばかり短縮する。もっとも沢の中も,その時々に立ち止まることもなく,休憩はしたものの,ただ通過するだけで写真の1枚も撮ってはいない。次の機会に,このたびの同行者2嬢をお連れしたいものだ。大滝上部の沢最終ポイントまでは快適な山行であった。ここまでは。
(これより図を参考に)
沢の最終ポイント「◎」から登山靴に履きかえる。通常なら「①」のルートを採るのだが,このたびは「北ノ俣岳」を迂回するために「②」のルートを採ることとした。これが大きな間違いを呼ぶ。この一帯は草原野とはいえ,ところどころハイマツが群生している。正確ではないが,図中の網目部分がそれであったと思われる。それを突破するにはかなりの体力と根気を要する。私は,最初の段階でそこから脱出した際に,大きな過ちを犯す。想定「△」のポイントで位置確認なり,方向確認をすればよかったが,ハイマツ帯の処理に気を取られ,それを怠った。その結果,「③」のルートを採ってしまった。このことは当初より気をつけなければならないと考え,T氏もそのことを言っていた。おまけに私は,図中の「点線」を本来の尾根筋(赤木岳~北ノ俣岳)と勘違いしてしまった。標高を見ればわかりそうなものだが、思い込みとは恐ろしい。私は思い込みがかなり強い方だ。したがって,変だと気がついても,図中の周辺を当てもなく登山道を探すこととなる。
10時になった。この時点で軽いパニック状態。同行者2嬢とは太郎平小屋で12時の待ち合わせ。それもどうやら怪しくなってきた。それでも初期の間違いに気が付かないため,無意味な登山道捜索を繰り返す。そのうちに,一瞬“剱”が見えるがすぐに隠れる。頼みの“薬師”“黒部五郎”もガスの中に消えてしまった。
12時になる。現在地が分からないため、絶望的になる。GPSを持ってくれば良かった。ケータイを持っていたら良かった。これまでT氏にオンブにダッコでいたことを後悔する。同行者2嬢は心配しているだろう。悪いことをした。「エエイ,ドウニデモナレ」
14時。私は明らかに「遭難」を自覚する。ビバークのため,付近の池塘から水をくむ。食料は朝弁当の残り。しかし,身の危険は全く感じなかった。幸運なことに,また陽が燦々と出てきた。
寝っ転がって考える。台風が近づいているな。ヘリは飛べないだろうな。救助されたら,もう山は止めなければならないかな。“んーん,まてよ。救助隊にはこうなったことをあらかた説明しなければならないだろうな”私は地図を出して,もう一度眺めてみる。と同時に,今まで気がつかなかったスカイラインが目の前にある。
人間は諦めと同時に,落ち着きが肝心だ。現地点2,450m,西方向にそれより高い尾根があり,その前には大きな沢がある。私は,今“赤木平「×」”の上に居る。14時30分。わかった以上,行くしかない。さらに幸運が味方する。赤木平を降りると,そこには水が流れている。池塘の腐った水を飲まなくてもよい。尾根には人影が見える。間違いない。それでも,標高差250m。「④」のルート。なんと苦しかったことか。
尾根にたどり着く。登山道上に出る。もう捜索隊はいらない。長く苦しい歩み。17時30分太郎平小屋に着く。Ak嬢が涙で出迎えてくれた。I嬢もほっと安心した表情だ。 
“ごめんね、2人とも” この日は,初の山小屋連泊にてこの長かった1日を終えた。
(文責:O)

2016年8月25日木曜日

2016夏 北アルプス(薬師岳&赤木沢)

新会員Akにとって初めてのアルプス山行。TとSiより薬師岳はいかがかと提案があった。
私は昨年友人と行くつもりで計画していたのがキャンセルとなったので,今年はぜひ行きたいと思っていた。
Siの仲介により,ちょうど赤木沢へ行くという準会員Oも加わった。
赤木沢はとても魅力的だが私たちが行くには時期尚早と考え,今回は尾根歩きで景色を楽しむことにした。
奥には北ノ俣岳と赤木岳
①日時:2016.8.20(土)~22(月)
②行先:薬師岳&赤木沢
③メンバー:I,Ak,O(準会員)
④行動記録:
 【8/20】折立(7:52)→五光ベンチ(9:52)→太郎平(13:23)(14:16)→薬師峠(14:34)
 【8/21】薬師峠(6:30)→薬師平(7:02)→薬師岳山荘(7:57)→薬師岳(9:02)→薬師岳山荘(9:46)→薬師峠(10:53)(11:58)→太郎平(12:23)
【8/22】太郎平(6:15)→五光ベンチ(6:56)→折立(9:58)
⑤行動概況:
 【8/20】
深夜の運転疲れに加え不慣れな重量ザックに時折ペースダウンしながらも,しっかりついてきたAk。
太郎兵衛平では赤木沢帰りの知人と出会い,明日の参考にと情報を得る。
折立出発から約5時間半後に太郎平小屋に到着。
ヘリが飛べなかったので,ソフトドリンクは売り切れ。生ビールで喉を潤すAkが羨ましかった。
遅い昼食を済ませ,翌日赤木沢へ向かうOとは一旦ここでお別れ。
明日の行動計画を確認し合い私たちは薬師峠へ向かった。
テント設営後,少し横になったり周辺を散策してから夕飯の支度にとりかかった。
美味しい香りに誘われてオコジョが姿を現した。慌ててカメラを構えたがすぐに隠れてしまった。
上空は薄い雲に覆われて,星空は見られそうにない。
沢の音を子守歌代わりに,いつの間にか眠っていた。
 【8/21】
5時過ぎに起床。身支度と軽い朝食を済ませ薬師岳目指して出発。
涸沢を登り薬師平を過ぎても前を見ればまだまだ先は長い。
しばらく歩いて立ち止り振り返ると,雲上の稜線をもうこんなに歩いてきたことに気がつき感動する。
薬師岳(2926m)登頂おめでとう!
遠くに槍ヶ岳を見つけて憧れを抱く。そんなことを繰り返しているうちについに薬師岳へ到着。
徐々にガスがかかり始め,山頂からの眺望は叶わなかったがAkの表情は清々しかった。
薬師峠に戻ってテントを撤収し,Oとの待ち合わせ場所太郎平へ向かった。
壮大な景色に興奮し疲れたのか,昼食を済ませたらベンチに横になりウトウト。
太郎山から下りてくる登山者の中にOの姿が一向に見えず心配し始めた頃,顔を真っ赤に日焼けしたOが戻って来た。
大滝を抜けてから稜線に出るまでのルート偵察に相当苦戦したご様子。
時刻は17時。もう少し早ければ下山して折立のキャンプ場か白樺ハイツでの宿泊も考えたが,
今晩は小屋でもう一泊し,体力を回復させてから翌朝下山することにした。
お疲れ様でした
【8/22】
天気予報とは裏腹に,空は青く朝日がまぶしい。
薬師岳の柔らかな稜線と神々しい剱岳の姿を眺めながら,折立へ下山した。
⑥その他:
初アルプスで,テントに小屋泊おまけ付き。Akにはどんなふうに感じられたでしょうか?
今回はイントロダクション。これから経験する山も,きっと素晴らしいものでありますように。